両手のしびれが近所の整形外科では治らず、首都圏の整形外科にも受診を重ねた。数件の整形外科で「胸郭出口症候群」と診断され、治療を続けたが治らなかったと―。
そうした治療中に、両手のしびれがさらに悪化し、大好きな仕事を辞めることになり、病院への不信感が強くなっていったと―。
そして、病院での治療をあきらめ、その後は、鍼灸、整体、マッサージなど、各地の治療院を転々と―。
今回は、看護師のお姉さんのすすめもあり、いやいやながらも当院へ―。
はじめは、以前に通院した整体院への不信感からか、何やら反抗的な態度でしたが、絞厄性神経障害、循環障害がみられたので施術に入ると、施術中にしびれが緩和したようで少し驚かれる―。
4~5回の通院で改善したようで、元の仕事に復帰することになったいう。
現在は「腰、膝が痛くて近くの接骨院に行ったけど治らないんだよね」などと、時々、困った時にご利用になられます。
【胸郭出口症候群とは―】
「胸郭出口症候群」は絞扼性障害の一つです。
「胸郭出口」とは胸元の部分で鎖骨と肋骨の間の隙間を指します。
このすき間が狭くなると神経や血管が圧迫されて首や肩、腕にかけて様々な障害が起こります。
【胸郭出口症候群は基本的に次の4つのタイプに分類されます】
①肋鎖症候群・・・胸郭出口症候群の中で最も多いタイプ。鎖骨下のすき間で神経や血管が圧迫されます。
②斜角筋症候群・・・鎖骨や上部の肋骨から首にかけて伸びる筋肉(斜角筋)の緊張で、この筋肉のすき間で神経や血管が圧迫されます。
③過外転症候群・・・胸の筋肉の下で神経や血管が圧迫されます。
④頚肋症候群・・・下部頚椎の異常な骨と肋骨のすき間で神経や血管が圧迫されます。
(神経と血管の圧迫にる症状ですので、痺れ、痛み、だるさのほかに肩こり、首の痛みなどが起こります)
(血管の圧迫で血流が低下していると、手が冷えるなどの症状も起こり、また、自律神経が影響を受けて頭痛やめまいなどを起こす場合もあります)
お写真及び症状等への解説等は、全て患者様ご本人の許可を得て掲載させて頂いております。